ケースバイケースです。疎遠にしていて、葬儀の席で挨拶などしたくないならしなくて構いません。いつも親戚一同に良くしてもらっていて、これからも付き合いがあるお家柄であれば、長期間留守にしていたのなら「留守にしていて大変失礼いたしました」と謝った方が良いです。逆なら翌日の告別式には出席せず、一回忌も仕事を理由に出ないのもアリです。「あそこの家の長女は、10年以上帰省しておらず、放ったらかし。しかもまだ独身」「看取ったのは父親の仕事相手」「葬儀の費用は妹夫婦が負担した」のでしたら、親戚一同が密約を交わしている場合もあります。
久しぶりに地元に戻っても、居場所が無くなっているかもしれませんし無視されても文句は言えません。そこで「ペコペコ挨拶回りをする」ようでは、下手をすると一生そのイメージがついてしまいます。「一人ではなにもできないどうしようもない奴」というイメージがついてしまっており、しわだらけの仲良くない親戚一同と顔を突き合わせるつまらないお茶会だけが残っているのなら、むしろ逃げきってしまいましょう。父親が遺言書を残さずに急に亡くなり、まだ遺産の決着がついていないのであれば、心当たりがある金融機関全てに電話をかけ、父親名義の銀行口座を凍結させてしまうのも手です。
「父親が亡くなりました。遺産で揉めているため、口座の凍結をお願いいただけますか」「金融機関の担当者に、亡き父親の遺言書は届いていますか」と質問するのも手です。先手を打ってしまった方がすっきりします。「現金と有価証券は継いでも構わないけれど、土地や建物は継いでも困る」のであれば、死後、3ヶ月以内に先手を打ってしまいましょう。やりかたによっては法定相続分はいただけてしまうケースもあります。いきなり葬儀に呼ばれた貴方が成人していれば「ペコペコ挨拶回りをする」のも良し。「放棄して会食の席で食べ物に手を付けず退出してしまう」のも良しです。「ウチはもうお寺に奉納すればいいんじゃないかしら」と提案すれば、親族の負担が減るかもしれませんね。